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味が染み込むロールキャベツとポトフのレシピとコツ!!

10月は何をやるにも身が入り、食事も美味しくいただける素晴らしい季節です。今回は、本格的な冬を迎える前にカラダを温めることができ、作り置きもできる簡単で便利なお料理をご紹介します。私の場合、根菜が豊富になるこの季節に作りたくなるのがロールキャベツですが、ついでに色々な野菜、ときにはゴボウや鶏肉なども入れてポトフも併せて作ってしまいます。
ロールキャベツとポトフの上手な作り方、味をしっかり染み込ませるコツ、バリエーションなどをご紹介したいと思います。ちょっとした工夫と手間で、栄養面でのコントロールができたり、食べ方の幅が広がりますので、是非知っておくと良いと思います。

【肉を上手にキャベツで包む方法/お手本動画】

1.「ロールキャベツ」と「ポトフ」はどんな料理?

ロールキャベツとポトフは、野菜と肉を煮る、香味野菜や香辛料を使い、肉とお野菜のだし汁を美味しくいただく点、また歴史があり、欧州や中東のほうで昔から馴染みのある家庭料理という点で共通しています。

ロールキャベツ

ロールキャベツは世界中で食べられている人気料理のひとつで、現在のトルコに位置するアナトリア半島で、1世紀頃から食べられていた「ドルマ」という料理が起源だそうです。「ドルマ」は、辛味の効いた、米、タマネギ、挽肉、香味野菜などを混ぜて、ブドウの葉で包んだ料理です。肉の入る「ドルマ」は温菜となり、肉の入らない「ドルマ」はオリーブ油で調理して冷菜として食べることもでき、菜食主義者向けの副菜ともなるようです。また葡萄の葉だけでなく、キャベツをはじめピーマン、トマトなど野菜に具をつめたものでも「ドルマ」というそうです。ヨーロッパや中東では葡萄の葉は馴染みあるものですが、私たち日本人にとっては縁遠い食材ですね。
「ドルマ」は15世紀頃からロシアやヨーロッパへと伝わり、形を変えながら現在のロールキャベツになったと言われています。キャベツが日本で見られるようになったのは江戸の終わりからなので、それ以降にロールキャベツが広まったと考えられます。

ポトフ

フランスの家庭料理のひとつで、鍋に塊のままの牛肉やソーセージなどの肉と、大きく荒く切ったニンジン、タマネギ、セロリなどの野菜類を香辛料を入れて、じっくり煮込んだものです。スープは食塩、香辛料(黒コショウ、ハーブ、クローブ等)などで風味を調え、肉や野菜は食べやすい大きさに切ってからマスタードを添えて、それぞれ別皿に盛って食します。
「ポトフ」の語源は、フランス語でpotは鍋や壺、feuは火を示すため、「火にかけた鍋」が由来となってます。

2.レシピ

◆材料(4人分)
 豚ひき肉 200~300g
 ソーセージ 4本
 キャベツの葉 大4枚
 じゃが芋 大2個
 人参 1本
 玉ねぎ 小4玉
 茹で卵 4つ
 にんにく 1かけ
 ローリエ 1~2枚
 白ワイン 100~200cc
 つぶ胡椒
 塩
◆作り方
 ①じゃが芋、玉ねぎは皮をむき、人参は適当な大きさの乱切りにする。ニンニクは4枚にスライスする。
  ゆで卵は殻をむく。
 ②平大鍋などに油を少量熱し、玉ねぎ、ニンニク、人参を入れて炒める。塩を2つまみ加え全体に油がまわって表面
  に少し火が通ったら、茹で卵、白ワインとローリエ、つぶ胡椒、水200cc程度入れ、蓋をして10分程煮る。
 ③キャベツの葉を4枚用意し、肉を巻きやすいように、軽く蒸す。そのために、煮ている②の蓋をあけ、上の方に
  4枚のキャベツをそっと置き、3分程継続して過熱する。3分してキャベツが蒸されたら、取り出す。
 ④ひき肉は塩こしょうして捏ね、4つの俵型にまるめる。
  ※余裕があれば、卵一個、玉ねぎのみじん切りを加えるとより美味しくなる。
 ⑤10分煮た②の鍋にソーセージと軽く塩をふったじゃが芋を入れて、じゃが芋に火が通るまで煮る。もし水が鍋
  に少なくなっていたら、100~150ccほどたす。
 ⑥蒸したキャベツに肉を巻いていく。キャベツの葉脈の硬い部分をそぎ切りにし、④のひき肉の中に埋めるようにし
  て入れる。キャベツの葉を硬いほうを手前にし、ひき肉をおいて、手前と両脇から葉を折りたたむようにして、包
  んでいく。
  ※冒頭の動画を参考にして下さい。
 ⑦鍋の野菜類に火が完全に通ったら、⑥のロールキャベツと塩適量を加えて、中火で8分程度煮る。
 ⑧ロールキャベツに火が通ったら、完成。器に盛付、スープを上からかける。

3.グッと味をよくする覚えておきたいコツ

全ての具材にしっかりと味を付けるには

●前ふり塩を行うこと。
根菜が多いので味が染みこみにくい印象ですが、“前ふり塩”を各食材にすることがポイントです。調理途中に塩
を加えたり、ふったりしていますが、仕上がってから塩をするのではなく、煮込んでいる最中に味を染みこませ
るのがコツです。
●温度差で味を染み込ませる。
煮物すべてにいえることですが、冷めていく過程で味が具材に染み込みやすくなります。その為、手間が少しか
かりますが、「冷まして温めて冷まして温めて」を繰り返すほど、味が染みます。翌日のカレーが美味しくなる
のと同じことです。

煮崩れしないために

それぞれの具材を適切な柔らかさに、そして煮崩れさせず綺麗に煮たいものですね。その為には鍋に入れるタイミングをずらします。玉ねぎ、人参などは、長めに煮たほうが旨味がでて味が染みやすくなります。一方、じゃが芋は煮崩れしやすいので後にします。またソーセージは似すぎると旨味が外に出すぎてしまうので、やはり後半にします。

ロールキャベツを綺麗に包む方法

レシピの中にもありますが、一つはあらかじめ蒸すことです。もう一つは芯の硬い部分を削ぎ落とすことです。そうすることにより、キャベツの葉に柔軟性が出て巻きやすく形も整います。もしキャベツの葉が小さければ、二枚を重ねて使ってもよいでしょう。

ボリュームUP、DOWN の工夫

ロールキャベツのボリュームを簡単に出したり、逆にヘルシーにする工夫です。
●UP
ひき肉の中心に固まりのチーズを入れる。(お子さん受けする一品になります。)
キャベツを巻いた後に、さらにベーコンを帯のように一回り巻く。(ダシも良く出てスープも美味しくなります。)
●Down
ひき肉の割合を減らし、野菜を多めにする、または豆腐やおからを使うのも手です。カロリーも脂質も少なくなりダイエット中の方にもお薦めです。

コンソメなどの旨味をたすために

今回は、ソーセージとひき肉から旨味が出るので、市販のコンソメやブイヨンを使いませんでした。一般的には、固形・顆粒ダシが使われるレシピが多いようです。味が物足りないが、添加物は気になるという方は、最近、無添加チキンコンソメ(酵母エキスやたんぱく加水分解なども入っていない)も販売されるようになったので、利用してもよいでしょう。

味のバリエーション

レシピでは、透明のスープですが、例えば、トマト味やクリーム味にしてもよいでしょう。
夏は、トマトでさっぱりと、冬は生クリームを入れて濃厚に。季節に合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

4.スープが余ったらリゾットが最適

スープが余ったら、リゾットにするのがお薦めです。これだけの野菜と肉の旨味が出ていますので、とても美味しいリゾッになります。鍋に余ったスープにご飯を適量を入れ、スープが足りなければ、牛乳など入れてもよいでしょう。写真は、余ったじゃが芋を適当な大きさに切り、ご飯を加え、焦げないように軽く煮ています。この日は、冷蔵庫にあったドライトマトと粉チーズ、バジルの葉を上に載せてみました。
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